ポストペイ方式のPITAPAはクレジットカード並み。

<本記事の注意事項>
●PITAPAの利用規則は変更される場合がありますので、最新情報を確認してください。
●利用規則に基づいての視点で、債務内容などにより、影響などが異なることがあります。

全国にはいくつかの乗車ICカードがありますよね。
SuicaやICOCAはその代表で、nimocaやはやかけん、TOICAなど地域に行けばその土地ならではのカードもありますよね。
最近は相互に提携し、関西でもnimocaが使えますし、PITAPAも他の地域で使えるなど便利さも増しています。

今回、注目するのは任意整理など債務整理した場合にこれら乗車ICカードはどうなるかを紹介したいと思います。

多くのICカードはストアードフェアシステムと呼ばれる仕組みで発行されています。

ストアードフェアシステムって?

簡単に言えば、あらかじめ運賃をチャージしておいて、乗車のたびに清算されるシステムのことです。
カードの中に小さなコンピューターが組み込まれ、磁気によって情報が引き出され、清算されるようになっています。

タッチするだけで改札を通れるので便利。
切符の場合、機械に巻き込まれることも多いのでメンテナンス代の削減にも貢献しているそうです。

そういえば、改札機を開く風景、音もひと昔前と比べると変わりましたよね。

そんな中で、全国でも唯一のポストペイ方式(後払い)のものがスルッとKANSAIが発行・運営するICカード「Pitapa(ピタパ)」です。

公共交通機関で使えるICカードとしては世界初で、乗車ICカードとは異色なんですね。
分類としては乗車ICカードではなく、クレジットカードの扱い。
ここにも、任意整理で気をつけたいポイントが含まれています。

<補足>
ちなみにPITAPA以外の交通系ICカードですが、債務整理してもそのまま使えます。
理由はプリペイド方式を採用しているため。
あらかじめお金を入金し、充当されたお金の範囲で使える仕組みなので、債務整理とは関係ありません。
ただし、Suicaは提携のクレジットカードがあり、この場合は債務整理の影響はあります。
ベーシックタイプ=クレジット機能が付いてないカードであれば、債務整理をしたとしても影響はありません。

ポイントは信用状態の悪化と途上与信。

PITAPAはベーシックカードと提携カードの2種類に分かれます。
ベーシックカードはクレジット機能がないタイプ、提携カードはクレジット機能があり、STACIA PiTaPa提携カードやOSAKA PiTaPa提携カードがあり、VISAマークなどがついているものがそうですね。

ベーシックカードはクレジット機能はないものの、ショッピング枠がついており、アンスリーやアズナス・サンクスなどのコンビニや洋服の青山、ブックファースト・紀伊国屋書店などの書店、自動販売機やコインロッカー、コインパーキング、タクシーなどでも使えます。

クレジットカードではないものの、それに準ずる使い方ができるのもPITAPAと言えるんですね。
例えば、4月1日に利用したとすると、6月10日が支払い日となるので、最大70日前後の先での支払いで良く、後払いという点でいうとクレジットカードとあまり変わりはありません。

ゆえに審査もあり、与信を行っているのが三井住友カードです。
さらにいえば、スルッとKANSAIと三井住友が入会を認めた場合に発行されます。

そんなクレジットカード並みで、審査もあるPITAPAの任意整理のポイントは利用規約の「期限の利益の喪失」です。

まず、利用規約にはこんな文言があります。
仮差押、差押、競売の申請、破産もしくは再生手続開始の申立等の法的な債務整理手続の申立があったとき。

さらに、こんな文言が続きます。
租税公課を滞納して督促を受けたとき、または保全差押があったとき。

これも他にもみられますが、要は市民税や府民・県民税などを滞納して裁判所から督促通知が来たときに使えなくなりますよ、ということですね。

その他、所有権留保した商品の質入れなどを行ったときも書かれています。

つまり、こういうことです。
PITAPAでCDやDVDを購入して、それを買取専門店などで売った場合、決済が終わっていない段階では所有権はPITAPA(三井住友)にありますから、これも重大な違反行為となり、また、そのような使い方に関しては認めていないので、判明した場合、使えなくなることがあります。

★カード会社にどう見られるのか。
毎月、大量の換金性の高い商品を購入していると利用履歴から分かるのですね。

例えば、CDを10枚、20枚という場合。
新幹線の回数券を購入した場合。

1枚や数枚程度なら、カード会社も怪しむこともなく、通常の利用とみなすことも多いのですが、毎月、毎月、大量の換金性の高い商品(モノによりますが…)を購入している場合、規約に照らし合わせて確認をとることがあります。
特に新幹線などの回数券の購入は目を光らせています。

PITAPAの場合はショッピング枠の額が少ないので、換金性の高い商品の購入はできにくいのですが、キャッシング枠がなくても、ポストペイ方式をとり、審査の上、入会を認める形をとっていますので、任意整理した場合はしばらくは使えても(別のカードの債務整理でも)、途上与信で返却を求められる可能性があります。


これらとは別に、カードローンの
途上与信では貸金業法で1ヵ月の利用が5万円を超え、かつ残高が10万円を超える場合とされています。

しかし、PITAPAのベーシックカードにはキャッシング機能は付いていないので、途上与信は行われないとみることもできます。
ただし、先ほどのようにポストペイ方式という後払いでショッピング枠も付与している関係上、与信調査が行われますのでクレジットカードと同じ影響が出ると考えると良いでしょう。

加えて、次のような文言も明記されています。

信用状態が悪化したとき。

この見方としては二通りあると思います。

一つは支払いが立て続けに遅延した場合、それとPITAPAの審査では信用情報機関(CIC)に登録されていますので、他の債務整理が信用状態の悪化とみなすということです。

加えて…2回立て続けに、延滞すると強制解約になることもあるので注意を。
1回ならまだしも、2回連続でとなると、信用状態の悪化とみなされるのですね。

PITAPAを利用している方ならご存じのとおり、初回利用時には2000円チャージされていますよね。
このお金は債務整理で相殺されることになりますが、信用状態の悪化がどう問われるかで任意整理後のPITAPAの利用は変わってくると思いますが、他の債務を整理し、PITAPAを残したとしても、ある程度の期間は使えても「信用状態の悪化」を理由に期限の利益の喪失=カード返却も考えられます。

債務整理中でも作れるPITAPAがある!

また、PITAPAには保証金預託制もあり、毎回、利用料金を銀行口座からの引き落としで利用できる制度もあります。
言えば、プリペイド式ですね。

1ヵ月間の交通ご利用枠は保証金額に応じて1万円から5万円の中から選べる仕組みになっていて、1万円単位でで選べます。

ただし、利用金額に応じた保証金額が4倍なので、1万円だと4万円を預けることになります。
また、タクシーやショッピングにも使えない、機能限定版のPITAPAです。

延滞でPITAPAを強制解約となった方や任意整理で弁済中でも加入できるのですが、かなりハードルが高いし、利用範囲が制限されると魅力も半減します。

それなら、月の利用料金を調べて、プリペイド方式のICカードや回数券を購入する方が得な場合もあります。

経験を交えてのPITAPAと任意整理の関係、少しでも参考になれば幸いです。


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