任意整理を選択することのメリット。

任意整理とよく比較されるのが特定調停です。

こちらの記事でも紹介していますが、併せて読むとイメージがよりつかみやすくなります。

任意整理と特定調停との違いは?

さて、どちらも共通しているのは利息制限法により引き直すこと、
また弁済を基本として減額して返済を続ける点があります。

私は特定調停を選択しましたが、その理由は費用にありました。

件数は十数件と多かったのですが、印紙代や特別送達送付のための
切手代など総額は1万円ぐらいと、お金が掛からないことがメリットです。

確かに減額できましたが、後悔したのが
長期に利用している会社から過払い金を請求できなかったことと、
任意整理と比べて減額幅は小さく、弁済期間も最長3年としているので、
その範囲内で弁済期間が決められる点でした。

このことについて順を追って、任意整理との比較を紹介していきます。

特定調停は費用は安いけど、返済が止まらない場合もある。

私の場合、10日支払いのカード払いの返済ができなかった時点から決意して、
月末の次の返済までには止めたいと思い、申立の準備をしました。

簡易裁判所に出向き書類をもらい、
債権者の一覧と個人経営の会社は登記を取りにいく、
その上で書類をまとめ直して、窓口に提出しました。

この時点では、まだ返済は止まりません。
裁判所が正式に受理して判を押すまで、返済は止まりません。
任意整理では受任にあたります。

裁判所が受理した時点では相手方に特別送達は届いていませんが、
受理した時点でもし催促の電話があっても
「裁判所にて特定調停をしている」と言えば、
相手はそれ以上は何も言いません。
任意整理でも、正式に依頼したならば、
それで断ることも可能ですし、
法律でも債務整理の手続きを行っている人間から
取り立てを行うことは禁止されています。

特定調停が正式に受理されるまで、
どれぐらい日数が掛かるのかは書類の準備次第。
しかも、裁判所が必ずしも受理するとは言い切れません。

債務内容次第では他の方法(自己破産)を薦めるケースもあるからです。

費用は安いけれど、自分で何かも用意して、
足を運ばないといけない点で、面倒なんですね。

会社勤めの場合だと、頻繁に休みが取れる訳でもなく、
呼び出しや調停を含めて時間の余裕がいるのも特定調停です。

過払い金の返還請求ができない。

だから、任意整理と比べて減額幅が小さいのです。

特定調停は任意整理と同じく、利息制限法で
引き直して減額しますが、過払い金の回収まではしません。
もし、長期の取引があれば過払い金は確実に発生していますので、
それを元金に充当することで大幅な減額も可能です。

裁判所に一部の会社を除いてはくることはなく電話1本で調停も終わります。
借金を減額したい、解決したいの一念で聞いていたものの、
特定調停は交渉ごとではなく、互いの合意点をはかるのが主体なので、
減額幅も利息制限法での引き直しの範囲内です。

私の場合は過払い金の請求が比較的にスムーズに請求できる
大手からの借入があったにも関わらず、費用の安い特定調停調停を選択しました。

弁済どころか、言い方は悪いけれども、貯金できたかもしれない。

もし、借金問題の解決を費用の面だけで
特定調停をみるなら、避けた方が良いかもしれません。

取引が長い会社があれば、それも複数の会社だと、かなりの額が返ってくるはずですから。

弁済期間が短いのも特定調停のデメリット。

特定調停の弁済期間は3年です。
まずこれを超えることはないでしょう。

しかし、任意整理では4年や最長5年とすることも可能です。
(事務所の交渉力次第。金額が少なければ、3年より短いケースもあります)

弁護士・司法書士の交渉次第ですが、相手も自己破産されるぐらいであれば、
元金だけでも回収したいというのがあり、よほどの会社
(中小の消費者金融に多いようですが…)でない限り交渉のテーブルにつきます。

私の場合も全債権、3年で組まれましたが、
その分、ひと月あたりの弁済額が多く、
返済の次は弁済に苦しむことになりました。

もし、弁済が滞れば調停調書は判決文の効力を持つので強制執行も容易になります。
なにせ、裁判所を介して決まったことですから、履行は絶対条件となります。

調停の前に支払い可能額も提出することになるのですが、
本当に払っていけるのか、自分ひとりで悩むことになるので
大きな決断とストレスも掛かります。

任意整理にもデメリットがある。

もちろん、どんな債務整理にしても、長所・短所があります。
任意整理も同じです。

司法統計では自己破産や民事再生などのデータが出てくるため、
任意整理をした人がどれだけいるのか確かな数字は不明ですが、
推定では300万人超とも言われ、自己破産の30倍以上ともいうデータもあります。

なぜ、任意整理を選択するのか。

それは影響が他の債務整理と比べて限定的で、
少額債務ではほとんどの場合が解決できるからです。

利息制限法内の借入でも、将来の利息をカットすることで
減額が可能ですし、弁済期間も3年を超えて交渉することも可能です。

また、裁判所を介さないからこそできる柔軟性、これが任意整理の特長で、
多くの方は過払い金の発生により、大幅な減額で解決できています。

費用の安さだけで選ばないこと。取引履歴をみることで、過払い金の返還請求で減額または戻ってくることも多いのです。

ただし、以前のように交渉だけで丸く収まることも少なくなっている現状もあります。
理由は金融会社の経営体力が落ちているからです。

その場合は裁判での解決となることも多く、時間もかかっています。

金融業界は大手と中小では温度差も経営体力も違います。
すべての交渉が難しいのではなく、
個々の事情によりますので専門の事務所に相談してみてください。

孤独な手続きとなる特定調停と比べて
今後のことを含めて相談できる点も任意整理の魅力です。