なぜ特定調停から債務整理をやり直す方が多いのか。

それは私の経験談を含めて言えば、元金がそれほど減らないからです。
本サイトでも特定調停と任意整理を比較した紹介をさせてもらったのですが、
債務の減額でみると過払い金の返還請求ができない特定調停は
元金んの減額が少なく、返済額もそれほど減らないことがあります。

ただし、費用は各段に安いですよね。

数件であれば5,000円前後で済むと思います。
書類も専門家に依頼しなくてもまとめることができますし、
個人経営の消費者金融が激減した中では登記事項証明書を
求めるケースが少ないので、法務局に行く手間もない場合もあります。
(個人経営以外でも、登記事項証明書が必要なことも。
裁判所が申立の際に必要分を教えてくれます)

呼び出しや調停などで裁判所に出向く手間はあっても、
圧倒的に費用が安いので、こちらを選択するというのも多いのですね。
実際、経験しているだけに、よく分かります。

先に述べた通り、過払い金が発生している可能性が高いにも
関わらず、費用の安い特定調停を選んだことで
減額が思ったほどでなかったり、3年での完済を基本にしているので
月々の返済が変わらないケースもあります。

特定調停がキツイ実例。

特定調停における和解文書というのは
「債務支払猶予調停事件」という書類にまとめられ、
2枚目には「主文」という内容で月々の返済額や
返済に遅れた時の処分も明記されています。

例えば、私が受けた調停から一部を抜き出してみます。

金 27万6609円(うち残元金26万3115円、その余は利息・損害金)

平成●年4月から支払済まで毎月5日限り1万円ずつ

申立人が前項の分割金の支払いを怠り、その額が2万円に達したときは
当然、期限の利益を失い~年18%の割合の遅延損害金を一時に支払う。

つまり、純粋に元金だけではなく、2回遅延すると即一括請求、
遅延損害金を加えて支払うというものです。

任意整理の場合であれば、遅延損害金や利息を免除してもらうよう
交渉を進めるので、過払い金の返還がなくても、減額できる可能性はあります。

返済日は調停書に基づき、会社毎に違ってきますので、
複数になると返済日にしばらく追われることになります。

特定調停は費用は安いけれど、
返済がキツイというのはこの点からきています。

費用も大事。借金をどれだけ減らせるかはもっと大事。

借金でしんどいのに費用なんて払えるかというのが本音。
しかし、特定調停や任意整理にしても、目的は借金問題を
ラクにしたいというものなので、借金がどれだけ減り、
月々の返済額が減るのが目的です。

確かに件数によっては数十万円になる費用なんて、
聞いただけでも払えないと思ってしまうのですが、
先のことを考えると、交渉で減額してもらい、
費用の支払いを含めてトータルに調整してもらえる
余地があるのが任意整理です。

特定調停も、任意整理も、利息制限法で引き直す点は同じ。
しかし、債務を過払い金の発生を含めて、利息や遅延損害金を
含めて整理できるのは後者の任意整理です。

費用の分割払いや返済がストップしている間のお金のストックなど
任意整理でネックとなる費用の高さを解決できることがあります。

月々の弁済額次第では調停が進まないのも特定調停。
調停不調に終わるケースや、調停に至っても
重い返済に苦しむのも、決して有利ではない条件でも
飲まないと調停できない実態もあるからだと思います。