個人再生の難しさから任意整理に切り替える人も。

民事再生を申請した!
企業の破綻でよく出てくる言葉ですが、再建計画によっては今後も経営継続の道が開けます。

債務整理のひとつである個人再生は民事再生の言わば、個人版です。
個人再生は自己破産と違って、資格制限もないので、職種の制限を受けることなく、該当する職種については大きなメリットがあります。

裁判所での手続きが必要で、借金の返済が難しいことを認めてもらい、住宅ローン以外の債務を1/5~1/10、
最低弁済額100万円からと大幅に減額でき、しかもマイホームを残せ、一定の財産を残すこともできます。

個人再生ができる条件とは
●住宅ローン以外の債務が5000万円以下であること
●安定した収入があること(直近、1年ぐらいが目安)

任意整理と違う点は財産がどれぐらいあるのか「財産目録」を裁判所に提出する必要があること、債権者の同意を必ずしも受けられるとは限らず、こじれたり、時間が掛かることもあります。

自己破産の手続きと比べても、段階を踏む回数が多いのでかなりの労力を費やします。
もちろん、個人再生に強い弁護士をつければ負担は減るのですが、どのような再生計画案を練り、提出するのかで、借金問題の行方が大きく変わります。

次は個人再生がどのような手続きを踏んで進むのか、フローの紹介です。

再生計画は精通した弁護士に相談。

個人再生で裁判所に提出する再生計画案は、かなり綿密なものが必要となります。

個人再生の認可に至る過程も複雑で、実に多くの手続きを踏みます。
下記はその概要です。

再生手続きの申し立て
個人再生委員が選任され、意見書が提出されます

裁判所からの呼び出し・尋問
裁判所から呼び出しがあり、再生委員の方から質問を受けます。
特定調停の場合も、尋問があり、書類に沿って借金の中身について質問を受けます。
この時点ではねられる場合もあります。

個人再生の開始決定
尋問を受けて、個人再生が可能な方は次のステップに移ります。

債権者一覧表・報告書の提出

債権者の異議申し立て
債権者側から異議を唱えることもあります。
相手が異議を申し立てても、逆に異議を申し立てることができます。

債権者の評価申し立て
債権者が異議の申し立てに対して評価書を提出します。

財産目録の提出
どれだけ財産があるのか、一覧にした書類を提出します

再生計画案提出
この時点で書面決議が行われることもあるのですが、意見を聴取することを決定することもあります。
書面通りで良いのか、いや再度、意見を聴いて計画案の可否を出すのか重要な手続きです。

再生委員会が意見書を提出

認可されれば計画案に沿って債務を弁済、もし認可を受けられないとなれば、任意整理や特定調停による解決案を探ることになります。

特定調停の場合も尋問や調停があり、債権者も同席しますし、判決と同じ効力を持つ採決(判事がその場で書面を読み上げます。いわゆる判決の言い渡しのようなもの)を受けるし、債権者の件数によっては数日時間を取らるし、調停後すぐに弁済は始まるし、裁判所=必ず通ることも約束されていません。

大幅に減るのは住宅ローン以外の借金ですが、ローンの支払いに無担保ローンが足かせになっていた場合はかなりラクになるのは確かです。

住宅資金貸付金に関する特則で自宅を残す場合の注意とは?

この特則は個人再生の大きな特徴です。

ただ、返済期間は延ばせても、ローンの総額が減る訳ではありません。
猶予は期間のみです。

この時点で金利の低いローンへの選択もできませんし、ローン自体の金額はそのまま残ります。

ただし、住宅ローンの支払いにカードローンなどの債務が足かせとなっていたなら、ローンへお金を回せることもでき、負担は相当減ることになるでしょう。

ただし、住宅ローン以外の債務について動産に担保がついている場合は別です。
カードローンはほとんどの場合は無担保ですが、仮に借入に担保がついている場合は利用できないこともあります。

住宅ローンの残務が相当残っている場合はマイホームを売却しても赤が出ますし、財務を相殺して残りを借金の完済に活かすことも選択肢もありますが、不動産価値で左右される場合もあります。

あれこれ考えると、結局は任意整理や特定調停を選択する人も少なくありません。

個人再生は借金の金額次第、それも住宅ローンの返済に他の債務が足かせになっていた場合はメリットも大きいと言える方法です。